6月12日に日本の外務省は昨年10月中旬に発出した「渡航情報」(いわゆる危険情報)をこれまでの「渡航の是非を検討して下さい」より 「十分に注意して下さい」に引き下げました。これに伴い、今夏、日本から多数のお客様がバリに来られることを期待しております。
さて、インドネシアは来年4月の総選挙、8月の正・副大統領選挙を控え、政治の季節を迎えつつあります。そこで、インドネシアの 政治・治安情勢等についてお話したいと思います。


1.政治情勢

(1)インドネシアには主要政党として、メガワティ大統領が総裁を努める闘争民主党(PDIP)、アクバル・タンジュン国会(DPR)議長が 総裁を努めるゴルガン党、ハムザ・ハズ副大統領が総裁を努める開発統一党(PPP)、マトリ国防大臣が総裁を努める民族覚醒党(PKB:注 PKBは 内紛状態にあり、アルウィ・ハシブ前外務大臣を総裁とするPKBもある。)、アミン・ライス国民協議会(MPR)議長が総裁を努める国民信託党(PAN)等があります。

(2)闘争民主党が最大議席数(153議席)を有していますが、議会(500議席)の中で単独過半数を占めているわけではなく、何れの政党も脆弱です。

(3)このような状況の下、5年に一度実施される総選挙(国会議員と地方議会議員を選出するもの)が2004年4月、また、正・副大統領選挙が同年8月に予定されており、 各政党は総選挙及び正・副大統領選挙に向けて党内の立て直しと連立政党の模索に腐心しています。

(4)一方、来年の総選挙及び正・副大統領選挙の前哨戦とも言われる州知事選挙は既にはじまっており、バリ州知事選挙については8月6日に実施され、 次期州知事は8月28日に就任される予定です。闘争民主党中央本部の推薦を受けた現職のデワ・プラタ州知事の再選が有力視されていますが、同党バリ州支部は対立候補者を 推す動きがあり、闘争民主党バリ州支部と同党中央本部の間で不協和音が起きています。この結果、先日、バリ州議会で同党議員による小規模なデモが発生しました。

(5)正・副大統領選挙に関しては、現職のメガワティ大統領の再選が有力視されてはいますが、世論調査によれば、メガワティの人気が凋落しつつあることに加えて、メガワティ率いる 闘争民主党の内部分裂が露呈化しており、全体として流動的です。

(6)このようにインドネシアの政情は来年の総選挙及び正・副大統領選挙を控え、今後、流動的になることが予想され、文字通り「政治の季節」を迎えます。
2.治安情勢

(1)総体的にはインドネシア最西端のアチェ、最東端のイリアンを除いて、今のところ懸念されるような治安問題はありません。

(2)バリ州に限って言えば、8月初旬に州知事選挙が予定されていますが、今のところ、不穏な動きはありません。また、4月から始まっているバリ事件容疑者に対する裁判についても、 これまでのところ妨害行為やテロ行為はなく、平穏に推移しています。このように、総じて安定していると言えるでしょう。また、パスティカ州警察本部長の要請を受け、日本からの 警察アドバイザーの派遣を検討中です。

(3)また、7月初旬及び下旬にはASEM(アジア・ヨーロッパ会議)の財務大臣会議(塩川財務大臣出席)及び外相会議(新藤外務政務官出席)がヌサ・ドゥアで開催されましたが、何れの会議も 問題なく行われています。

(4)しかしながら、上述しましたようにインドネシアは「政治の季節」を迎えることから、引き続き「自分の身は自分で守る」ことを忘れずに、関連情報の入手に努めて下さい。 領事館としましても、政治・治安情報の共有を図って参る所存です。


3.ASEANプラス3首脳会議の開催

(1)ASEAN(参加国10カ国)プラス3(日、中国、韓国)首脳会議がバリ島で10月初旬に開催される予定です。 日本からは総理が出席します。

(2)日程及び会場については未定ですが、10月7日及び8日にヌサ・ドゥア地区で開催される可能性が高いと思われます。

(3)10月12日には昨年のバリ事件一周忌を迎えますので、このASEANプラス3首脳会議ではテロ問題も大きなテーマとなると思われます。


4.メガワティ大統領の日本訪問

(1)6月22日から25日まで、メガワティ大統領は国賓として訪日し、天皇・皇后両陛下への謁見、小泉総理との首脳会談等を行い、両国の友好協力関係の更なる促進を確認しました。

(2)この関連で、両国の観光分野の促進についても話し合いが行われ、扇国土・交通大臣よりインドネシアの査証問題についても間接的表現ながら言及しております。


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